BL16A1 大強度汎用実験ステーション
1.概 要
本ビームラインは、53極ウィグラーからの大強度の光を上流ミラーでX線と VUV・SXビームラインに分岐して、タイムシェアリングしている。 X線ラインはさらに、BL16A1とBL16A2がタンデムになっている。
本ステーションは、このウィグラーの光を利用するユーザー持ち込み装置を設置するための,汎用ステーションである。
どのような研究が成されるかは完全にユーザー持ち込みの装置に依存する。2002年から2005年の間は,大強度を利用した極短時間のイメージングがS課題(2002S2-003:非走査型蛍光X線イメージング法によるアクティブ計測技術の開発, 研究代表者 桜井 健次)で行われた。
2.ビームラインの性能
平行化ミラー(21.5m), 二結晶分光器(27m), 縦集光ミラー(31m)の3つの光学素子を通った単色光か,これらを退避させた白色光を用いる事ができる。平行化ミラーは14keVにカットオフがあるため,これ以上のエネルギーのX線を利用する際には平行化ミラーを抜く必要がある。フォトン数は測定したことがないが,単色集光の場合,BL-4Cとの比較で,4Cに比べ一桁から一桁半強い事が確認されている。この強度は10
14
photons/s程度に該当する。
光学系
光源(マルチポールウィグラー) +平行化ミラー+二結晶分光器(平板orサジタルフォーカス)+縦集光ミラー
エネルギー領域(単色)
5 keV 〜 25 keV
エネルギー領域(白色)
5 keV 〜 40 keV
エネルギー分解能
ΔE/E = 2 × 10
-4
ビームサイズ
集光単色:vertical 0.3 mm × horizontal 1.0 mm,白色8mm x 25mm
アクセプタンス
vertical 0.2 mrad × horizontal 1 mrad
3.実験装置
上述の通り,専用装置は存在せず,2.3m x 3.5m x 3.5mの空間に装置を持ち込んで使う事になる。
4.その他
装置をビームラインに搬入するにあたり,担当者と密接にコンタクトを取ることが望まれる。
高エネルギー加速器研究機構
放射光実験施設
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Last modified : 23 Feb, 2005