*****BL-2B1測定チェンバー取り扱いマニュアル ver. 2、2001年3月2日*****

1.実験や作業を行なうときにとくに気をつけるべきこと。

  (1) 実験を行なう前にマニュアルとUVSOR施設ハンドブックをよく読んでおく。

  (2) 疲労して注意力、判断力が低下しているときには慣れない作業や実験を
    してはならない。過去のトラブルの多くはこのような状況下で発生している。
    夜遅くの実験をしてはならない。あわてて実験してはならない。

  (3) 経験がなく、マニュアルにも記載されていない作業を行なう場合はビーム
    ライン担当者に事前に相談する。

  (4) 事故などが起きたときは直ちにビームライン担当者に連絡する。

  (5) 500 l/minのターボポンプが稼働しているときにチャンバーを揺らしては
    ならない。ターボポンプが故障する。特にアングルバルブの開閉や試料位置
    の調整を行なう際は気をつけること。これまでこの種の事故で数回ターボ
    ポンプが故障している。

  (6) サンプルシリンダーを交換するときには、バリアブルリークバルブが閉じて
    いることと配管内に有毒ガスが残っていないことを必ず確認する。バリアブル
    リークバルブが開いているとターボポンプが故障したり真空ゲージのフィラ
    メントが切れるので注意。これまでこの種の事故で数回真空ゲージのフィラ
    メントが切れている。

  (7) 測定チャンバー内の圧力が高いにもかかわらず、光入射のバルブを開けては
    ならない。測定は、10-9Torr台以下で行わねばならない。
    1×10-8Torrよりも真空が悪くなるとインターロックが働いて測定チャンバー
    と分光器の間の圧空バルブが閉まる。

  (8) シリコン単結晶などのサンプルにゼロ次光を直接あててはならない。
    サンプル表面が破損したり汚染されたりする。

  (9) ピコアンメータのケーブルを試料電流導入に接続したまま、サンプルの
    フラシュや加熱を行なってはならない。ピコアンメータの入力に大電流が
    流れてピコアンメータが破損する。

  (10) 光入射バルブを開けたまま、ガス導入、フラッシュ、加熱を行なっては
     ならない。操作ミスにより分光器へガスないし、空気が流入する危険がある。

  (11) チャンネルトロンやMCPに高電圧をかけたまま、ゼロ次光を直接
     チャンバーに入れたり、サンプル付け、フラッシュ、加熱を行なっては
     ならない。大量の電子やイオンがMCPに入射してMCPが破損する恐れがある。

  (12) メインチャンバーやCMAの真空内に入る部分を触るときには、手をよく
     洗ったうえできれいな手袋をはめて作業すること。オイルなどが真空槽内
     に付着すると真空度が悪くなり、後の実験に支障が出る。また、その時には
     室内に埃が舞うような作業をしてはならない。

  (13) MCPに高電圧をかけたまま、窓付きバルブを開けた状態のゼロ次光を
     チャンバーに入れたり、サンプル付け、フラッシュ、加熱を行なっては
     ならない。大量の電子やイオンがMCPに入射してMCPが破損する恐れがある。

  (14) フラッシュ、加熱を行なう際には、サンプルは上に上げておくこと(Z=約500)。
     試料から蒸発する物質によってCMAが汚染されることを防ぐ。

  (15) サンプルフラッシュは、10-9Torr台以下で行わねばならない。

  (16) 液体ヘリウムの実験時は、ヘリウム純度が下がらないようによく注意する
     こと。

  (17) 液体窒素でサンプルを冷却しているときに、液体窒素がなくなると、
     メインチャンバーの圧力が上昇するので、注意すること。液体窒素は、
     おおよそ30分ごとに補充する必要がある。ロートの霜が無くなってきたら
     補充の時期である。空気中の水分が氷結して液体窒素の通りが悪くなると、
     サンプルが冷えなくなりメインチャンバーの圧力が増加するので、ロート
     にはビニール袋をかぶせること。

  (18) MCPの高電圧は、押しボタンを押して赤いランプが点いてから徐々に電圧を
     上げる。下げるときは、その逆。高電圧を急に印加すると放電することがある。

  (19) VCR継手を締めるときはガスケットの種類をよく確かめて、必要なぶんだけ
     締める。316ステンレスorニッケルガスケットの場合、手締めから1/8回転。
     銅ガスケットの場合、手締めから1/4回転。締めすぎた場合、シールを形成する
     ビード部が傷ついて真空が保てなくなる恐れがある。アルミニウムガスケットは
     真空用ではないので使用してはならない。

  (20) サンプルホールダーを下におろすときはチャンバーの下の方から見てCMAなどと
     ぶつからないように注意すること。これまでこの種の事故でサンプルホールダーが
     破損している。

  (21) シグナルが弱いからといって安易にMCPの電圧を上げてはならない。現状では
     電子側が440(450でもよい),イオン側が750である。通常の使用方法ではこれ以上に
     電圧を上げなければならなくなることにはならない。平成12年度この種の電圧上昇
     をしたことによって修復に半年を要した。本当に電圧を上げねばならないときは
     CMA自体のバージョンアップの時である。そのような場合は間瀬さんに
     相談すること。

  (22) ロータリーポンプにアイソレーションバルブとフォアラインとラップを必ず
     付けねばならない。

 

2.ベーキング

(1) 測定チャンバーの排気ラインの構成をよく頭にいれておく。

    ***** 測定チャンバーの排気ラインの構成 *****

  オールメタルリークバルブ─ Oリングシールリークバルブ
    │  ┌バリアブルリークバルブ─ベローズバルブ─フレキチューブ─バル
ブ付シリンダー
  測定チェンバー─パルスバルブ┬ベローズバルブ─フレキチューブ─バルブ付シ
リンダー
    │         │           
  ICF152手動       ベローズバルブ   
  アングルバルブ        │
    │         1/4インチフレキチューブ
  500 l/minターボ        │
    └ICF70手動アングルバルブ┴50 l/minターボ─ICF70圧空アングルバルブ┐
   排気ダクト─ロータリーポンプ─フォアライントラップ─NW25フレキチューブ┘

(1) Oリングシールリークバルブを閉める。このときもう一個のリークバルブである
  オールメタルバルブは開けたままにする。

(2) 閉め忘れたフランジなどないか確認する。
  50 l/minターボをスタートさせ、直ちにメインチェンバーとの間の手回しバ
  ルブを開ける。この時にチャンバーを揺らさないこと。このターボが動いたら、本体
  のターボをスタートさせる。本体ターボのコントローラの緑の光が一番上まで行って
  再び下まで戻っていけば問題ない。

(3) もう1個のリークバルブも閉める。

(4) サンプルシリンダーとリークバルブの間も引く。

(5) アルミホイルでカバーをつける。10-6Torr台を確認する。イオンゲージの下にある
  ベーキングスイッチを入れる。サンプルライン用などの100Vのヒータも繋ぐが、ターボ
  には冷却水が流れていないのでベーキングを行ってはならない。サンプルがケイ素なら、
  0.2A程度の電流を流してサンプルも加熱する。

(6) ベーキング記録に記入する。

(7) UVSORに2個あるイオン銃の1個に真空漏れがあり、バックシールで止めてある。
  そのイオン銃が取り付けられている場合は、その部分が100度以上にならないように接触
  温度計で確認すること。

 

3.ベークの中止

(1) 超高真空に必要なベーク温度は約150℃なので火傷しないように注意する。

(2) メインチェンバーのヌードゲージの真空度を記録する。ベーク終了時に〜
  10-8Torr台の真空ならば問題はない。

(3) ベーキングスイッチをオフにする。

(4) サンプルガス導入用のベローズベーク用などの100Vテーブルタップからコンセントを
  抜く。

(5) メインチェンバーが熱いうちにTiサブリメーションポンプとイオンポンプを活性
  化する。Tiサブリメーションポンプはリング側のラックに、イオンポンプは廊下側の
  右端のラックにある。

(6) Tiサブリメーションポンプの運転モードをAUTOにしておき、真空度を見ながらONする。
  この時Primary voltageが200V弱であればよい。そうなっていない場合はvoltage
  adjustで調整する。

(7) 20秒程度で自動的にOFFとなり、しばらく待っていれば自動的にONになるのでON
  ・OFFを2〜3回繰り返す。最終的に〜5×10-8Torr程度になればOK。長時間稼働させると
  チタンがなくなるので、注意すること。

(8) イオンポンプを使用する場合は真空度をモニターする電流計のselectorを1omAにして
  針が振り切れないようにする。

(9) イオンポンプの運転モードをSTARTにし真空度を見ながら一瞬だけMAIN SWITCHを片
  側だけONする。最初は真空度がかなり悪くなるのですぐOFFする。この操作を数回繰り返す。

(10) 〜10-8Torr台になればRUNモードに変えてもう片方のMAIN SWITCHもONする。
   イオンポンプは測定中にこのままONしておいてもかまわないが、サンプル導入の際は
   必ずOFFすることが必要。

(11) 必要な部分のアルミホイルをはがす。原則としては熱容量が大きくさめにくい
   フランジ部分からはがし、ベローズは最後にするのがよい。アルミホイルは再利用す
   るので畳んで保管しておく。

(12) マニピュレータ部分のベーキングのためにXYステージ下のベローズに巻いたリ
   ボンヒーターをはずす。

(13) 温度が十分下がるまでCMA、TOF等の結線はしない方がよい。またMCPは高温で高
   電圧をかけると放電を起こして破壊される可能性があるので絶対に高電圧をかけては
   いけない。

 

4.分光器のメンテナンス

(1) BL-2B1の分光器(グラスホッパー分光器)が前のユーザーのマシンタイムのとき
  から調子が悪い(波長がすぐずれる・入射光強度スペクトルががたがたになる)とき
  は以下のメンテナンスを月曜日にやっておくのが望ましい。

(2)分光器の台座の御影石の汚れ・ほこりをエタノールで拭く。レールの上と側面も
  拭いておく。特に黒く塗ってあるところに白い粉が付いていたら、そこをよくぬぐう。
  アクリル板は、埃よけについてある。その後、メカニカルヘルパーという潤滑油の
  スプレーをギヤにつける(KURE-551でもよい)。同じ操作を80eVと1000eVで行う。

(3) 分光器の調子が悪いとき、波長掃引のスピードは500程度にしておくのがよい。
  スピードが速いほど波長がずれやすい。波長掃引のスピードは分光器側のパソコン
  でQuick Basicのプログラム"BL2B1ABS.BAS"を立ち上げ、メニュー画面の「
  Manual掃引」のところで変更できる。

(4)グラスホッパーを浮かせているエアドライヤーの水抜きを1日1回行うこと。
  一番右のノブを回すと水がバケツに落ちてくる。バケツの水は捨てること。エアの
  通りが悪いときは分光器のエアの流路にエタノールを流してきちんとエアが流れる
  ようにする。周期的に光強度が変動する場合は圧力を調整すること。この圧空は
  ターボのバルブにもつながっているので、電源を切るとバルブがゆるむので注意。
  コントローラ−を定期的に清掃すること。

(5)マニュアル掃引でスピード200だと、エンコーダーは-247mmにしか行かない。
  分光器をマニュアルにしてFAST、REVにして動かすと速く動くが分光器の調子の悪い
  ときに行うと、分光器がむちゃくちゃになる。

(6)月曜日と入射前にスピード100ぐらいで100-200mmを動かすとうまく動くことがあ
  る。このときキーキー大きな音が出ることがあるので、側についていること。

(7)通常の調子の場合は、分光器の台座の御影石の汚れ・ほこりをエタノールで拭き、
  蝋を塗り、キムワイプでよく拭く。

(8)ゼロ次光の迷光だけで分光した光がメインチャンバーに届かないときは、分光器と
  後置鏡の間の手動バルブのすぐ上流のべローの中で金属板が落ちている可能性がある
  ので、ビームライン担当者に相談すること。

 

5.光軸の調整

(1) 光入射バルブを閉め、MCPの高電圧を落とし、ゼロ次光に分光器を持っていく。
  -245mm付近がゼロ次光でない場合はリセットを繰り返して-245mmとする。エラーが
  ついてリセットしても元に戻らない場合はエンコーダーをはずして左右に振る。

(2) サンプル電流のピコアンメータのゼロ点補正をする。

(3) 三日月型のゼロ次光が下流側の窓付きフランジのほぼ中央にきていることを
  確認する。光がスリットの中心と縦方向にずれている場合は、後置鏡で調整する。
  後置鏡には3個の位置調整ねじと焦点を変えるねじがあるが、迂闊にさわらないこと。
  サンプルホルダーの下の方にちょっとだけ光を当てるように高さ(Z)をスイッチ
  のup downで調整する。光入射バルブを開け、サンプルカレントが最大になるように
  中央精機のモータコントローラ(マニュアル類がおいてあるラックに乗っている)の
  オペレーションの4番目で前置鏡の位置を調整する。上から4個目のカーソルを押して
  ストップを押すと動く。放射能を浴びる量を少なくするために、このような方法が
  取られている。ローカルミニマムがある場合があるので注意。モータコントローラ
  による前置鏡調節ができないときは前置鏡調整するためのピエゾ素子の接触が悪く
  なっている場合がある。電源を切るとモーターコントローラの目盛りが0になる
  場合は電池切れなのでメーカーに送り返して交換する。この場合も前置鏡自体は
  動いていないでコントローラーの目盛りのみが0になっている。前置鏡に光が当たる
  と電子が出て、ビームラインコントロールの前置鏡室真空計が計れなくなる。
  分光器架台のねじを調整することもあるが、ヘビーユーザーのみに限られる。
  上下機構が動かない時にはチャンバーとの接続部が接触不良である可能性があるので、
  チャンバーの接続点付近で赤ランプがついているかどうかを確認すること。

(4) 分光器の圧力が10-8Torrを超えるとインターロックがかかって光入射バルブが閉
  まる。その際は、しばらく待つ。光入射バルブを閉める。

(5) サンプルロッドをスイッチのupで上に上げる。光の下流側の窓付きフランジの中
  央にメンディングテープを張り、光の真ん中の位置(X印の形状の光の中央)に鉛筆で
  印をつける。CMAのマニュピュレータを回転させて、CMAのスリットの中心が鉛筆の印
  と一致するようにする。必要ならば、光入射バルブを開けて、サンプルホルダーの
  下の方にちょっとだけ光を当て、サンプルカレントが最大になるようにCMAの
  ティルトのねじを調整するが、向かって右のねじの調整がしにくいので、うかつに
  行ってはならない。CMAを前に出すときはパルスバルブ経由のサンプル導入用パイプ
  と位置決めポールが接触しないように注意すること。

(6) マニュピュレータの値は、分光器のパラメータとともにBL2B1実験ノートに記入
  し、パソコンに入力する。光の形状をメンディングテープで記録し、実験ノートに
  貼る(1mmx1mm)。

(7) 光入射バルブが閉まっていることを確認する。サンプルの中央にバルブの
  ガラス窓を通したゼロ次光がくるまで、スイッチのdownでサンプルロッドを下げる。
  また、CMAの横方向の位置もゼロ次光が中央になるようにXのマニュピュレータを
  調整する。

(8) Yのマニュピュレータは、後程、光電子強度で調整するが、光に関して上流側
  にある窓付きフランジから見て、サンプル面が調整用ポールの上面と重なって
  いなければならない。回転方向は、光に関して上流側にある窓付きフランジから見て、
  サンプルがTOFの入口と平行になっているように調整する。マニュピュレータ
  などの位置は、パソコンに入力する。サンプルを上に上げる(Z=約500)。

(9) 分光器用のパソコンでBL2B1ABS.BASを起動する。ゼロ次光チェックを選択し、
  スキャンスピード100ぐらいで測定する。分光器がReadyにならない場合には、手でダ
  イヤルをReadyになるまで回す。必ず途中で止まるので、プリントアウトだけして、
  セーブしない。結果は、ビームライン診断表に添付する。

(10) 同プログラムで、測定開始を選択する。80-1000eV、スピード2000、ポジション
   の項にはサンプル位置を入力する。動き出すまでに時間がかかるので注意。実験結果
   は、ビームライン診断表にファイルする。ソフトの設定によっては全範囲を測定
   できないことがある。

(11) 上記の測定中に分光器のフランジに指を当ててガリガリ音が出ているのを感じ
   たら、分光器の調子が悪い。この場合、波長がすぐずれるし、プリントするとスペク
   トルががたがたになっている。こうした症状がある場合には、分光器のメンテナンス
を行う。また、波長掃引のスピードを落とす。

 

6.メインチャンバーを開ける操作

(1) MCPなどの高電圧を落とし、光入射のバルブを閉める。フランジについているす
  べてのコードを外す。

(2) 貴重なサンプルではない場合は、サンプルシリンダーを元々引くようになってい
  るポンプにユーザー持参の液体窒素トラップをつけて引く。トラップのバルブを閉めて、
  実験室のドラフト内に持っていき、開けて中のガスを放出する。貴重なサンプルの
  場合は、サンプルシリンダーを液体窒素で冷却してガスをシリンダーに戻す。

(3) チャンバーの温度が常温に戻るのを待つ。

(4) プレパレーションチャンバーとメインチャンバー間の手動バルブが閉まっている
  ことを確認する。

(5) 金メッシュのBNCをはずす。

(6) イオンゲージを止める。

(7) イオンポンプを止める。

(8) ターボの手回しバルブを閉める。この時に揺らさないこと。

(9) メインチャンバーを引いている2台のターボの黒いコントローラのストップを押す。

(10) メインチャンバーから伸びているゴムホースを液体窒素(1リッター)につける。

(11) ゴムホースとメインチャンバー間のメタルリークバルブを開ける。その後、
   もう一つのバルブを開けるが、この時は泡がボコッと1回出るのを見てから、
   ゆっくりと開ける。

(12) サンプルのみを変える場合は、上記のような完全なはずし方をせずに、つなぎ
   部分をロータリーのみでベーキングして水を飛ばすだけでよい。

(13) さらにもう一つのターボも止めるときはターボのスイッチとバルブを両方オフに
   する。最終的にはロータリー求める。アイソレーションバルブがついているので、
   リークする必要はない。このターボのピラニはロータリーをオフにすると電源がオフに
   なる。

 

7.計画停電

計画停電の時には次のように処置する。

(1)イオンポンプをオンにする。

(2)バルブを閉めて、ターボを止める。この時にサンプル用のターボも止めること。

(3)ロータリーを止める。

(4)分光器のコントローラーをオフにする。

(5)分光器を浮かせている圧空を閉める。
  復電したときに分光器のコントローラーはリセットがかかり、ゼロ点まで勝手に動く。
  停電中は圧空の圧力が下がるので、フリクションが足らないままぎーっと動いてしまう
  おそれが大きい。そのために

(4)勝手にオンにならないよう

(5)復電後に、できるだけ早く圧力が戻るようにセーブしておく
ために行う処置である。

復電後は

(1)ロータリーをオンにする。必要であればバルブを開ける。

(2)コンプレッサーの圧力が十分になったことを確認する。

(3)分光器に圧空を送るバルブを開ける。

(4)分光器のコントローラーをオンにする。

 

8.その他

イオン銃、LEED、ダブルCMA、プレパレーションチャンバー、質量分析計を使用する
ときにはあらかじめビームライン担当者に相談すること。
リング電流測定用のデジボルはヘッダーをデフォルト、addressableをデフォルト、
アドレス(DVM)を3とする。
フロントバルブは2B2と共通である。2B2が実験中の時はフロントバルブを閉めては
ならない。バルブのランプは切れやすいので、忘れずに交換しておくこと。