2010S2-004
分子性結晶における構造物性研究 -外場下における物性と構造-

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●基本情報
 ●実験責任者:中尾 朗子(PF)
 ●課題有効期間:2010/10〜2013/9
 ●実験ステーション:4C, 8A, 8B, 4A, NE1A, NW14A

●課題の概要
 近年,分子性物質の研究では,圧力,電場,磁場などの外場応答として,圧力誘起超伝導,巨大非線形伝導,サイリスタ効果,巨大磁気抵抗効果など興味深い現象が注目されている。さらに,近年急速に発展している有機エレクトロニクス研究においては,機能性分子開発を根幹とし,新規物性の探索は,学術的な重要性のみならず,応用面での期待も高い。
分子性結晶の新規物質・物性開拓において,分子の自由度(配列・軌道・構造)を制御し,これらをパラメータとして電子状態を理解することは重要な研究課題である。このような背景のなか,結晶構造を観測することのできるX線回折実験は,物性理解にとって,非常に重要な実験手段である。本申請課題は,外場(低温,圧力,電場,磁場)下での,構造解析,共鳴X線散乱,時分解回折の放射光ならではの実験手法を相補的に用い,分子の自由度が生み出す電荷・スピン・格子といった自由度がどのように結びつき秩序化を起こすのか明らかにし,物性発現機構の解明に繋げることを目的としている。
本課題では,主として,長距離電子クーロン相互作用が重要な役割を果たす電荷秩序系物質群,遍歴π電子と局在d電子が共存するπ-d 系物質群を対象として,これらの系での電子相転移に伴う構造変調を観測し,構造物性的観点から電子状態を明らかにする。本研究は,物質・物性創出を念頭において,物質合成・物性測定・理論考察の連携を基に推進することで,特色ある成果の発信を目指す。

●成果発表


 ●論文


 ●PF Activity Report


●PFシンポジウム

 ●その他