ミュオン科学グループ

【主な研究分野】

メンバー メンバー:三宅 康博・下村 浩一郎

【ミュオンビーム高度化技術の研究】

超低速ミュオン顕微鏡

超伝導収束ソレノイド電磁石系によってφ70 mmまで収束された4 MeVの低速(表面)ミュオンビームはミュオニウム(Mu:ミュオン+電子)生成標的(高温タングステン箔)に打ち込まれ、瞬時に0.2 eVまで減速されます。

減速されたミュオンは熱MuとしてMu生成標的から蒸発し、122 nmのライマンαレーザー光によって1s-2pに励起され、355 nmのライマンαレーザー光によって電子を剥ぎ取られ、超低速ミュオンに変換されます。

超低速ミュオンはSOAレンズ及び四重極レンズで収束、誘導加速により任意の速度まで加速させることが可能です。

超低速ミュオン顕微鏡の詳細 → 超低速ミュオン顕微鏡と極微μSR法創成 A01班

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J-PARC 物質生命科学実験施設 第2実験ホールミュオンビームラインのイメージ
上:超低速ミュオンビームライン(U-Line)、下:汎用ミュオンビームライン(D-Line)

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【負ミュオンによる非破壊元素分析法の研究】

小惑星からの試料のミュオニックX線による非破壊分析 ~大阪大学とKEK物構研の共同研究~

ミュオニックX線:負ミュオンを取り込んだ元素から発生する特性X線は高い物質透過能力を持ち、試料の奥深くからの信号を任意検出可能です。また稀少試料を非破壊で分析できます。


【ミュオンによる材料科学】

産業材料中の水素電子構造の研究~窒化ガリウムのn型電気伝導性の起源~

水素原子は半導体におけるkey playerであり、バルクな電気活性を大きく左右するが、希薄な濃度の水素(孤立水素中心)を研究するのは極めて困難です。

半導体中の孤立ミュオニウム中心の電子状態を高時間分解μSRで観測し、孤立水素をシミュレートします。

小さな活性化エネルギーは浅いドナー順位を形成→GaNは水素添加によりn型伝導を示す?

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Shimomura, Kadono et al. PRL 92 (2004) 135505

Li(Na)電池材料中でのLi(Na)拡散の観測

自動車のバッテリーには液系電池が使用されていますが、軽量化、省スペースの観点から全固体電池の開発が進められています。

この開発には正極・固体電解質・負極の界面も含めて、連続的にLiの運動を測定する手法が必要です。

メンバー

氏名役職専門分野
三宅 康博教授超低速ミュオン、レーザー、非破壊分析
下村 浩一郎准教授ミュオンによる材料科学、超低速ミュオン
STRASSER, Patrick 研究機関講師 粒子加速器、X線分光学、ミュオン科学、加速器物理学
河村 成肇 研究機関講師 ミュオン科学、ミュオン触媒核融合、ビーム物理学

【リンク】

ミュオン科学研究系 http://msl-www.kek.jp/