Mw調整
[高次光除去用2枚組平面ミラーの抜き差し・反射面の切り替え]
2枚組ミラー回転機構全体が1枚のテーブルに載っていて、手動の直線導入機構でミラーを並進させる。ミラーを抜き差しする場合は後置鏡Mfを上面の直線導入器で上げ下げしなければならない。目盛りとの関係は以下の通り。なお、ミラーの並進はミラーが水平の状態(後述の入射角基準では-4度)で行うことになっている。
| ミラー抜き | Si | Ni |
並進機構目盛り | 0 mm | 60 mm | 100 mm |
後置鏡Mf位置 | 24 mm | 16 mm |
[入射角の設定]
2枚組ミラーは、その対称中心を軸として回転することによって出射ビームの位置を一定に保つように作られている。
図. 2枚組ミラー模式図。
入射角を変化させるための回転は、サインバーをパルスモータ駆動することによって行われ、分光器制御用コンピュータに隣接するラック内の4チャンネルパルスモータコントローラPM4C-05-1のCHANNEL Dで駆動する。
サインバーの位置を読みとるリニアゲージが設置されており、通常はミラーが水平になるところを基準として0mm(サインバーベローズ外側長203mm、パルスカウンタ500000)に設定しているが、このリニアゲージはスイッチオフで0mmにリセットされてしまうので注意が必要である。そこからミラーを4度回すと、ミラー表面がビーム(水平に対して4度振り上げ)に平行になるので、その時を入射角0度と称している。ミラーの全長が130 mmであり、ビームを全面で反射できるのは入射角1.5度以上である。なお、分光器制御用プログラムを利用して正常終了した場合はパソコンに入射角の値が保存されるが、異常終了した場合は正しく保存されないので注意が必要である。このため、ときおり入射角をパルスカウンタで確認する必要がある。入射角(θi)に対する表示パルス数(P)の計算式は
P = 500,000 - 1,000,000 x sin ( θi + 4.0 )
であり、1.5度から13度に対するパルスカウンタ及びリニアゲージの値は以下の通りである。
入射角 | パルス | リニアゲージ | | 入射角 | パルス | リニアゲージ |
1.5 | 404155 | 09.50 | | 7.5 | 300633 | 19.81 |
2.0 | 395473 | 10.37 | | 8.0 | 292089 | 20.67 |
2.5 | 386798 | 11.24 | | 8.5 | 283561 | 21.52 |
3.0 | 378132 | 12.10 | | 9.0 | 275050 | 22.37 |
3.5 | 369475 | 12.97 | | 9.5 | 266556 | 23.22 |
4.0 | 360828 | 13.83 | | 10.0 | 258079 | 24.06 |
4.5 | 352192 | 14.67 | | 10.5 | 249621 | 24.89 |
5.0 | 343567 | 15.53 | | 11.0 | 241182 | 25.74 |
5.5 | 334953 | 16.40 | | 11.5 | 232763 | 26.57 |
6.0 | 326353 | 17.26 | | 12.0 | 224364 | 27.41 |
6.5 | 317765 | 18.12 | | 12.5 | 215986 | 28.25 |
7.0 | 309192 | 18.96 | | 13.0 | 207629 | 29.08 |
なお、表中のリニアゲージの読み値は、CW方向に動かして停止した場合のものであり、CCW方向に動かした場合には0.1mmほどずれることが判っている。
Last modified: October 13, 2011