遺伝子の転写調節因子の相互作用を解明 
〜AR-NW12を用いた結晶構造解析〜

2004年8月11日


 独立行政法人理化学研究所・播磨研究所のDmitry G. Vassylyev(ドミトリ・バジリエフ)副主任研究員および横山茂之(よこやま・しげゆき)主任研究員のグループは、アメリカのオハイオ州立大学のグループと共同で、遺伝子DNAの転写にかかわるDksAタンパク質の立体構造を、PF-ARのNW12を用いて2Åの分解能で決定しました。これにより、DksA中のアスパラギン酸残基が、RNAポリメラーゼの転写活性を調節するグアノシン4リン酸(ppGpp)に結合しているマグネシウムイオンと相互作用し、RNAポリメラーゼとppGppの複合体を安定化させていることが明らかになりました。

この研究成果は2004年8月6日発行のCell誌で発表されたものです。

A. Perederina, V. Svetlov, M.N. Vassylyeva, T.H. Tahirov, S. Yokoyama, I. Artsimovitch and D.G. Vassylyev : Regulation through the Secondary Channel-Structural Framework for ppGpp-DksA Synergism during Transcription. Cell, 118, 297-309 (2004).

詳しくは理化学研究所のホームページを参照してください。

 


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