岩田 想教授(京都大学医学系研究科教授)が
日本学士院学術奨励賞を受賞 

2007年7月30日


 

 日本学術振興会により平成16年度に日本学術振興会賞が創設され毎年20名程度の方が受賞されています。日本学術振興会賞受賞者の中から特に優れた者5名以内に、日本学士院学術奨励賞が授与されますが、岩田想さんは今回この5名の中に入る栄誉を担われました(2007年2月13日決定、3月2日授賞式が行なわれました)。

 岩田想さんは、東京大学大学院に在学中、坂部知平先生のグループで研鑽を積み、学位取得後も日本学術振興会研究員としてフォトンファクトリーでタンパク質構造解析研究に携われました。その後、ドイツマックスプランク研究所(フランクフルト)、スウェーデンのウプサラ大学を経て現在はイギリスのインペリアルカレッジ教授として膜タンパク質の構造解析を精力的に進められています。また、Diamond放射光施設ダイアモンドフェローを兼務して新施設における構造生物学研究グループの立ち上げ、さらにJSTのERATOプロジェクトリーダーとして膜タンパク質の中でもっとも困難とされるヒト由来GPCRの構造解析に取り組んでおられます。

 フォトンファクトリーの構造生物学研究センターとはJST戦略的国際科学技術協力推進事業「英国との研究交流」の共同研究者になっていただいており、本年1月から3ヶ月間川ア政人助手が岩田想グループで小胞輸送系でタンパク質のリサイクリングをつかさどっている膜タンパク質の発現・結晶化に取り組みませていただきました。また、今年4月からは京都大学医学系研究科教授としても活躍されておられます。フォトンファクトリーより、心からお慶び申し上げます。

 


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