担当者:北島義典
2010年9月9日更新
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装置の特徴と代表的な実験例
軟X線領域では、空気による吸収も大きくなるため、真空チェンバーを利用します。簡単なものはPFで用意できますので、特別な配置等を必要とする場合以外は、利用者側で準備する必要はありません。
エネルギー領域にもよりますが、高真空ビームラインとの間に窓や差動排気系を設置することができれば、それほどの高真空は必要としません。
例えば、1.8keV以上の測定を行うBL-11Bなどでは、10-1 Pa程度まで引ければ充分です。
例えば、1.6keV以下の測定を行うBL-11Aなどでは、10-4 Pa程度の真空度が望まれます。
軟X線領域では、吸収が非常に大きくなるため、透過法に適する薄い試料(自立薄膜など)を準備できる場合以外は、透過法に代わる電子収量法や蛍光X線収量法を用います。
電子収量法に用いる、電子検出器(阻止電場用メッシュ付きマイクロチャンネルプレート)やX線検出器(Silicon Drift Detector)を利用することが可能です。
いくつかの測定例を示します(全て全電子収量法で測定したものです)。
図2. BL-11AにおけるXANES スペクトル測定例(アルミナ粉末のAl K吸収端=エネルギー軸は未較正)。
図3. BL-11BにおけるEXAFS スペクトル測定例(SiウェハのSi K吸収端[分光結晶InSb(111)利用])。
図4. BL-11BにおけるXANES スペクトル測定例(BaTiO3粉末のTi K吸収端[分光結晶Si(220)利用])。
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