気体光電子分光装置
担当者: 伊藤 健二
5644(PHS:4418)
kenji.ito@kek.jp
1.概 要
本実験装置は、基本的には原子分子の光電離過程を研究する目的で製作されたものである。
2種類の光電子スペクトロメータ、およびスペクトロメータの回転台、そしてそれらを収納する真空チェンバーからなる。
2.性 能
- 静電半球型電子スペクトロメータ:平均軌道半径50mmの半球型電子エネルギー分析器である。通常の光電子分光のほか、特殊な収束レンズ系を用いることにより、ゼロエネルギー光電子分光も可能である。
- 位置感応検出器付き静電平行平板型電子エネルギー分析器:平均分散距離100mmの平行平板電子エネルギー分析器で、出口スリットには1次元検出器(MCP+位置感応型検出器)を用いている。電子のほかに、極性を切り替えることによりイオンのエネルギー分析を行うことも可能である。
- 真空チェンバー:アナライザーを光軸のまわりに360°回転できる機構を有する。真空チェンバーは主排気装置20,000リットル/秒のクライオポンプ、補助排気装置400リットル/秒のターボ分子ポンプを備えている。
3.その他
BL20Aで使用することを前提としている。
4.参考文献
- Y. Lu et al., J. Chem. Phys., 102, 1553 (1995).
- A. Yagishita, Jpn. J. Appl. Phys., 25, 657 (1986).
- K. Ito et al., J. Chem. Phys., 104, 8449 (1996).
Last modified : 28 Nov, 1998