2次X線分光器 (Escargot)

担当者:杉山 弘
6029(PHS:4421)
hiroshi.sugiyamai@kek.jp


1. 概要

X線領域における2次X線スペクトル測定を目的としています。2次X線の分光はヨハン型に湾曲した結晶を用いて行います。この分光器では、ヨハン型結晶の円筒の中心線上に試料・ディテクターを配置することで、分光と集光を同時に行うように設計されています。このような構造により、入射光のエネルギーを連続的に変えながら発光スペクトルを捉えるという2変数のマップ測定が容易に行えるようになっています。分光結晶を各種用意しており、分光結晶の散乱角を連続的に変化できますので、色々な発光エネルギーでの実験が可能となっています。また2次X線分光結晶・ディテクターがその位置関係を保ったまま試料を中心に回転しますので、散乱角を変えることも可能です。

2. 性能

3. その他

  1. 試料を室温から30K程度まで冷却できるクライオスタットがありますが、その他には試料環境を変化させるための装置は付属していませんので、必要な場合は担当者と相談の上、持ち込んで下さい。
  2. 装置が大型であるため、実験ステーションによっては利用できない場合があります。これまでにBL-7C, BL-15B1, BL-2A, BL-11Bなどには持ち込んだ実績があります。

4. 参考文献

T. Iwazumi et al., "Magnetic Resonance Effect in X-Ray Resonant Raman Scattering", Phys. Rev. B, 56 (1997) R14267.


Last modified : 2005-07-04