BL-3B VUV 24m球面回折格子分光器(SGM)

担当者: 柳下 明
5660(PHS:4449)
akira.yagishita@kek.jp


1.概  要

本ビームラインは、中程度の分解能で大強度のVUV-SX線を供給する目的で設計されたビームラインである。


2.性  能

光学系:曲率半径23.8mの球面回折格子を用いた定偏角型分光器

エネルギー領域:10 - 300 eV
        3種類のラミナー型回折格子を真空中で交換
        1800 l/mm : 85 ~ 300 eV
        600 l/mm : 27 ~ 150 eV
        200 l/mm : 10 ~ 30 eV

分解能分解能: E/dE = 2000 ~ 5000

ビームサイズ: 鉛直方向 2mm 以下(出射スリット開度と位置に依存)
        水平方向 ~2mm

ビーム強度:スリット幅 500 mm 時
      1800 l/mm : ~ 6 x 1011 photons/sec/100mA (max.)
      600 l/mm : ~ 2 x 1012 photons/sec/100mA (max.)
      200 l/mm : ~ 2 x 1012 photons/sec/100mA (max.)




3.実験装置等

計測システム(MCS 測定、およびLabo 社製ADCを用いたPHA, GATE, LISTモード測定が可能)
レーザー(Coherent 社製 dye, Ti-Sapph, および Ar イオンレーザー)


4.その他

このビームラインは、2階に実験フロアーがあり、ビームの取り出し口は窓付きゲートバルブ(ICF-114)になっている。2階床面からビームまでの高さは、約 1350 mm であり、他のビームラインとは異なっているので、実験装置を取り付ける際には、通常H鋼製のスペーサーを使用する。寸法の問題があるので、実験装置を持ち込む際には、確認して頂きたい。また、高次光除去のためのフィルターは、通常、各種用意してあるが、必要な場合は、担当者にあらかじめお知らせ頂きたい。
分光器の制御は、PC9801 によって行っている。RS-232Cにより、外部コントロールも可能。


5.参考文献

  1. A. Yagishita, T. Hayaishi, T. Kikuchi, and E. Shigemasa, Nucl. Instr. and Meth. A306, 578 (1991).
  2. S. Masui, E. Shigemasa, and A. Yagishita, Rev. Sci, Instr. 63, 1330 (1992).
  3. 繁政英治、柳下明、「放射光」Vol. 6, p.175 (1992).


Last modified : 03 Feb, 1999