ビームライン担当者:山崎裕一
6027 (PHS4941)
yuichi.yamasaki@kek.jp
1.概 要
偏向電磁石から得られる白色及び単色X線によってサブミクロン結晶粒或はミクロン程度の微小領域を対象とする回折データの収集を行う。
光学系の概念図を以下に示す。
ビームの平行度を高めバックグランドの低減を図るためビームラインに1組のピンホールを設置している。白色X線による微小領域回折の場合は試料直前にマイクロピンホールを置いて線束を絞る。単色X線を用いる振動法及びワイセンベルグ法の場合はビームラインに設置された2結晶分光器(Si(111))によって単色化されたビームを試料に導入する。
検出器は半径100mmの円筒形状イメージングプレート(400x200mm)を用いており、赤道面に於ける2q 領域で -60 ~ 165度をカバーしている。回折像は露光後直ちに回折計に搭載された読み出し装置によりモニター画面上に表示される。
2.利用形態
(1) サブミクロン試料の場合は白色X線によるラウエ法
(2) 数ミクロン試料の場合は分光器からの単色X線による振動法又はワイセンベルグ法。
(3) 微小領域を試料とする場合は白色X線をマイクロピンホールによって細束化して背面ラウエ法。
照射位置は入射X線軸上の光学顕微鏡によって確認し、jpgファイルとして保存。
3. 仕様
使用可能なエネルギー領域 ビームサイズ(試料上)
白色X線: 6-31 KeV 白色X線: 1.6μmΦ(FWHM)
単色X線: 7-18 KeV 単色X線: 50-500μmΦ
4. 付属装置
(1) X線CCD(4.8x6.4mm):光学系設定用
(2) 各種試料台(薄片状試料用、塊状試料用、通常のゴニオメーター)
(3) 光学顕微鏡(回折計上及びオフライン)
(4) イメージングプレート読出装置
(5) 低温〜高温装置(液体窒素〜600℃):背面ラウエ法
5. 参考文献
Last modified: 2011-10-20