AR-NE5A 白色・単色X線ステーション

担当者: 兵藤 一行
5645,5797(PHS:4374)
kazuyuki.hyodo@kek.jp


1.概  要

 この実験ステーションでは,AR偏向電磁石から発生する白色X線,またはモノクロメータからの単色X線を利用できる.ここでは,医学応用に関する実験が中心に行われている.実験ステーション上流にはメインハッチがあり,2種類のモノクロメータが設置されている.1結晶モノクロメータは,血管造影診断など大きなビームサイズの単色X線が必要な実験に利用することができる.2結晶モノクロメータは,透過型単色X線CTなど,幅の狭いビームサイズの単色X線が必要な実験に利用することができる.これらのモノクロメータを使用しないときは白色X線を取り出すことができる.または,実験ステーション内にユーザー独自のモノクロメータを設置することも可能である.


2.性  能

光学系1結晶分光器または2結晶分光器(どちらかを選んで利用する)
エネルギー領域1結晶分光器 (Si(311):25-40keV, Si(511):45-55keV)
2結晶分光器 (Si(111):20-60keV)
分解能1結晶分光器 180eV/33keV(表面研磨の結晶を利用した時)
2結晶分光器 20eV/33keV
ビームサイズ白色X線:縦 5mm×横 150mm
単色X線:縦150mm×横70-90mm(非対称反射を利用したとき)
     縦 3mm×横 150mm
ビーム強度1結晶分光器 180eV/33keVのとき 108 photons/mm2/s





3.実験装置等

 ハッチ内には,汎用の定盤(大きさ:1.2m×1.2m,耐荷重:約300kg)が1台用意されている.高さは,900mm−2100mmまでパルスモーターにて変えることができる.また,動物撮影用試料台(幅700mm,長さ1200mm)が1台用意されている.遠隔操作で上下方向,ビーム軸に垂直な水平方向に移動させることができ,撮影時の位置合わせなどができる.実験機器のモニター用CCDテレビカメラは2台用意されている.

 検出器は,イメージインテンシファイアーテレビ系が利用可能である.その特性を以下にまとめる.


4.その他

 2結晶モノクロメータに関する取扱説明書が用意されている.実験ステーション内にユーザー独自のモノクロメータを設置する場合には,モノクロメータ周りのX線シールドが必要である.



Last modified : 2001-07-30