2016S2-004
元素戦略、ACCELプロジェクトにおける放射光利用研究:新電子材料、新触媒の機能性発現機構の解明

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→関連サイト;元素戦略プロジェクト電子材料領域(東工大拠点)
       ACCELプロジェクト「エレクトライドの物質科学と応用展開」

●基本情報

 ●実験責任者:山浦 淳一(東工大)
 ●課題有効期間:2016/4〜2019/3
 ●実験ステーション:2A/B, 3A, 4C, 8A, 8B, 9A, 9C, 12C, 11A, 11B, AR-NE1A, AR-NW2A, AR-NW10A
 ●関連課題:2013S2-002(元素戦略プロジェクト・電子材料領域における放射光利用研究:軽元素アニオン系における機能発現機構の解明)

●課題の概要
 産業のビタミンとして知られる希少元素は、最先端製品の機能や性能を決定付けている。近年の日本の産業競争力の真の強みは、最終組み立て品ではなく、産業の上流に位置する部材産業にあるが、そこでは大量の希少元素を使用している。この希少元素は、資源国が非常に偏っているという問題があり、近未来に予想される元素危機に対応するための方策を早急に進める必要がある。2012年度より発足した国家プロジェクト「元素戦略プロジェクト<研究拠点形成型>」では、機能性物質の構成要素としての希少元素を、ありふれた元素によって代換することで、日本の産業競争力を維持しようという試みである。元素戦略プロジェクト、電子材料領域では、東京工業大学が本拠点となり、KEK-CMRC(構造物性研究センター)が材料評価の副拠点となっている。
 電子材料領域は、材料創製グループによって機能性物質の元素フロンティアを開拓し、豊富で無害な元素を用いて実用に耐える材料を作り出すことを目的としている。KEK副拠点では、「放射光・中性子・ミュオンを用いた材料評価・解析」を請け負っており、材料創製グループが作製した材料を対象として、水素、酸素、窒素などの軽元素を含めた物質における結晶構造、局所構造、電子構造の決定を高い信頼性で行なっている。
 また、東京工業大学細野グループによる基礎研究の成果として生まれた新材料であるエレクトライドC12A7の応用展開を行なうため、ACCELプロジェクトが2013年度に発足している。ここでは、エレクトライドの高い還元力を生かして、アンモニア合成触媒、炭酸ガス分解、有機EL用素子開発などを目標としている。このプロジェクトにおける材料評価をKEKが受け持っている。
 本申請課題、「元素戦略、ACCELプロジェクトにおける放射光利用研究:新電子材料、新触媒の機能性発現機構の解明」は、これらのプロジェクト研究において、革新的な機能性材料のフロンティア開拓の一翼を担うため、放射光ならではの手段を用いて、材料機能発現機構を解明し、新しい材料設計のための指針を導き出すことを目的としている。具体的には、
 1. 固体エレクトライドにおける触媒反応機構と特異な電子状態の解明、
 2. 新規誘電体における構造と極性発生機構の解明、
 3. 透明半導体、電極材料における電子状態の解明、
 4. 鉄系超伝導 体における構造と物性の相関の解明、
を中心にその材料評価を通して、新材料の創製に寄与していくことを目標にしている。

●成果発表
 ●論文


 ●PF Activity Report

 ●PFシンポジウム

 ●その他