2018S2-002
ソフトクリスタル群の微小外場誘起構造相転移におけるX線・UV-VIS同時in-situ測定

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→関連サイト;新学術領域研究「ソフトクリスタル:高秩序で柔軟な応答系の学理と光機能」

●基本情報

 ●実験責任者:佐藤 文菜(自治医科大)
 ●課題有効期間:2018/4〜2021/3
 ●実験ステーション:8A, 9A, 12C, 15A1, AR-NW10A, AR-NW12A, AR-NW14A
 ●関連課題:2009S2-001(物質・生命科学における実時間構造ダイナミクス研究)
       2004S1-001(非均衡強相関材料開拓に向けたサブナノ秒分解X線回折ビームラインの建設と利用)

●課題の概要
 新規機能性物質群であるソフトクリスタルは、光を照射する、蒸気にさらす、機械的刺激を加えるなどの比較的弱い外場印加によって、発光特性の変化や結晶相転移を引き起こすことが可能である。たとえば、有機溶媒蒸気にさらすと発光特性の変化するクロミック金属錯体結晶[1]や、弱い機械刺激を結晶の一部に加えることで結晶相転移がドミノ的に全体に広がる金イソシアニド錯体結晶[2]、有機超弾性を示す新たな低分子結晶[3]、ハイドロゲルや多孔性材料に希土類錯体や移金属錯体を担持させて準安定的に重原子間の距離を保つことにより発光機能特性を持たせるようなもの[4, 5]等である。
本研究課題では、それらのソフトクリスタル群の励起状態の構造及び電子状態、またその相転移の過程を、放射光を用いたX線結晶構造解析とX線吸収分光により観測することが目的である。光照射、圧力印加に反応するソフトクリスタル結晶には、主にCW光ないしパルスレーザーを用いて外場を与え、蒸気によってベイポクロミズムを起こす試料については、試料セルに接続したシリンジから蒸気を送り込み、反応を開始させる。ソフトクリスタルの構造変化ないし状態変化の時間スケールは様々で、ピコ秒オーダーのものから数時間オーダーの遅い伝播現象を示すものまで存在する。そこで、我々は試料の性質に応じて精密構造解析を重視した測定と、時間分解能を重視した測定をそれぞれ行うため、複数のビームラインを横断的に利用する。さらに、X線を用いたプローブとUV-VISスペクトルの同時測定系の構築も行い、in-situでの測定を行うことにより、ソフトクリスタル群の構造-機能相関解析を実現することを目指す。
[1] Angew. Chem. Int. Ed. 41 (2002) 3183-3185.
[2] Nature Commun. 4 (2013) 2009.
[3] Angew. Chem. Int. Ed. 53 (2014) 6970-6973.
[4] New J. Chem. 41 (2017) 6385-6394.
[5] J. Am. Chem. Soc. (2017) accepted.

●成果発表
 ●論文


 ●PF Activity Report

 ●PFシンポジウム