放射光利用実験を安全に行うために

物質構造科学研究所・放射光科学研究施設編
2014年10月更新

1.はじめに

物質構造科学研究所・放射光科学研究施設(KEK-PF)では、PFリング(2.5GeV)とPF-AR(6.5GeV)によって発生するX線から真空紫外領域の放射光を利用した研究が行われています。PFでは、共同利用実験が効率よく、かつ安全に遂行されるために様々な配慮をしていますが、最終的には安全確保の根本は

「共同利用実験者各個人による注意」


にあると考えています。また、実験ホールでは多くの実験者が一つの空間で様々な実験を行っており、通常の実験室とは異なる注意も必要です。すなわち、

「周囲の他グループ実験者への配慮」


が不可欠です。このページにはPFで安全に実験をしていただくための注意として
安全管理体制緊急時の処置放射線安全電気安全ガスボンベ使用上の注意化学安全および特殊ガス使用についてビームライン・インターロックシステムについて所内交通安全について機構内禁煙その他の安全に関する注意
をまとめてあります。実験を始める前に一読して下さい。

なお、機構全体の安全に関する各種のパンフレットは各ビームラインに綴じてありますので、そちらも併せてご覧ください。これらのパンフレットは機構の「安全衛生推進室」ホームページhttp://health-tsukuba.kek.jp/index.htmlにも掲載されています。


2.安全管理体制

ビームライン使用状況掲示板

PFでは共同利用実験者の方々に直接関係する放射線防護、ビームライン・インターロック・システム、防火・防災設備、電気設備、化学薬品、特殊ガス、ボンベ、寒剤、レーザー、クレーン、工作機械に関する安全を保つことを目的としてそれぞれ担当者をあてており、これらを総括する安全管理の責任者がいます。

加速器運転中は、実験が安全にかつ効率よく行われるように24時間体制で運転当番が勤務しています。運転当番は実験ホール内の安全管理も担当しています。運転当番の指示には必ず従って下さい。

運転当番はPHSを常時携帯しています。運転当番への連絡は、内線電話から4209をダイアルして下さい。

PFでは各実験ステーションで行われている実験内容を周囲の実験者にも知らせるという観点から、「ビームライン使用状況掲示板」http://pfwww.kek.jp/safety/chem/bldisp.htmlを設置しています。掲示板には、各実験グループの責任で、その時点の現場責任者の名前と連絡先の記入及び「試料・化学薬品等持ち込み・使用届」http://pfwww.kek.jp/safety/chem/chemform.html、「ベーキング」、「レーザー使用」などの表示板の掲示をお願いします。(5.及び7.参照)

PF安全関係担当者一覧
項目担当者
総括北島義典
運転当番業務豊島章雄
放射線安全小菅隆
インターロック斉藤裕樹、小菅隆
防火・防災丹羽慰博、山田悠介
電気安全豊島章雄
化学薬品北島義典
特殊ガス北島義典
ボンベ内田佳伯
寒剤森丈晴
レーザー野澤俊介
項目担当者
クレーン菊地貴司
工作室森丈晴、亀卦川卓美
X線準備室亀卦川卓美
生物試料準備室宇佐美徳子
生理試料準備室清水伸隆
結晶準備室・低温室山田悠介
暗室杉山弘
化学試料準備室・化学洗浄室丹羽慰博
PF-AR NW棟地下化学試料調整室松垣直宏
蒸着室菊地貴司
IP室岸本俊二

3.緊急時の処置

どんな場合も、まず自分の安全を確保して下さい。火災・地震などの緊急時の避難路、非常口、避難場所、および消火器・消火栓・火災報知器の設置場所を、実験開始前に確認して下さい。PF-AR実験室は地階になっていますので、緊急時に地上へ避難するための階段の場所を確認して下さい。実験ホールの黄色い線より外側および各ビームラインの間の通路は、緊急時に避難の障害とならないよう、空けておいて下さい。また、これら通路付近では、地震の時に物品が落ちたり、倒れたりすることのないように注意して下さい。重量物を保管庫の上に置いたり、脚立を立てかけたりすることは危険ですからおやめ下さい。

PF研究棟1階、実験準備棟、PF-AR地区、低速陽電子実験室などには、非常通報装置を設置しています。この装置の通報ボタンを押すと、「非常通報です。○○で非常通報ボタンが押されました」というメッセージが、当該地区に放送され、また運転当番のPHSにかけられます。加速器運転停止中で当番が勤務していない場合はインフォメーションセンターの警備員(内線3399)に電話して下さい。

非常通報装置
緊急時避難場所
PF実験ホール非常口
PF-AR平面図

3−1.火災

火災を発見した場合は、大声で付近の人に知らせるとともに警備員(内線3399)および運転当番(内線4209)に連絡し、ビームダンプボタンを引いて下さい。状況にもよりますが、一人での消火活動は危険です。出火原因により消火方法が異なりますので、運転当番あるいはスタッフの指示に従って下さい。

3−2.救急

救急の場合は、警備員(内線3399)および運転当番(内線4209)に連絡して下さい。警備員が救急車の出動を要請します。救護者の安全が確保できることを確認して、傷病者へ適切な処置を行って下さい。救急車を必要としない軽微な怪我の場合でも、運転当番には連絡して下さい。

3−3.避難

火災、地震の際の避難場所は、PF地区は研究棟脇の「PF駐車場脇広場」、PF-AR地区は「PF-AR東側広場」、共同利用宿舎付近は「宿泊施設駐車場脇広場」となっています。自分の実験グループの安否を避難場所のスタッフに連絡して下さい。
各実験ステーションには「高エネルギー加速器研究機構防災マニュアル」https://stw.kek.jp/stpg/health/bousai_manual_saigai/が常備されていますので、参照して下さい。


4.放射線安全

放射線管理については、高エネルギー加速器研究機構の放射線科学センターが個人線量計(ルクセルバッジまたはTLDバッジ)及び実験ホール入退室用カードの貸し出し業務を行っています。また、実験ホール内の放射線レベルのチェックも行っています。以下に放射線安全に関する注意点をまとめました。

IDカード(上)、
TLDバッジ(左)、ルクセルバッジ(右)

5.電気安全

電気に関する事故で大きなものは、感電および過熱による火災です。以下にPFでの電気使用についての注意点をまとめました。

漏電検出器

6.ガスボンベ使用上の注意

ボンベの固定

7.化学安全および特殊ガス使用について


8.ビームライン・インターロックシステムについて

ステーションコントローラ

電気錠によるX線用実験ハッチの開閉

放射光を用いて作業される方々の放射線被曝を防ぐため、またビームラインの真空およびコンポーネントを守るために、ビームラインにはインターロックシステムが装備されています。共同利用実験者が操作できるのは、ステーションに設置されているステーションコントローラだけです。X線ビームラインでは実験用ハッチの鍵操作が加わります。


9.所内交通安全について

制限速度 30km/h 厳守
違法駐車厳禁

10.機構内禁煙

指定場所

機構内では、屋外を含めて指定場所以外が全面禁煙です。放射光科学研究施設付近の「喫煙指定場所」はユーザーの方々に関係する部分では

です。

「喫煙指定場所」には、ステッカーを貼った灰皿が用意されています。放射光科学研究施設付近以外の「喫煙指定場所」については安全衛生推進室ページ内の地図http://health-tsukuba.kek.jp/archive/kituenbasyo.pdf をご覧ください。


11.その他の安全に関する注意

安全靴、ヘルメットの着用