[お知らせ] PFリング直線部増強計画に伴うビームラインの改編・統廃合について3  

2007年2月


 

●ミニポールアンジュレーターを光源とするBL-3Aの建設

 既にPFのホームページ等でお知らせしてきましたように(2005年6月2006年7月参照)、ミニ ポールアンジュレーターを光源とするBL-3Aが建設され、2006年10月に光が導入され、BL-16Aのアクティビティが移りました。この移転により、現在BL-16はアンジュレータ専用のステーション(BL-16B)として運用されています。新BL-3Aは,エネルギー領域4keV-14keV, 水冷平板二結晶モノクロメータとトロイダルミラーの光学系で、BL-16Aで利用していた四軸回折計と8T超伝導マグネット付きの二軸回折計をタンデムに常設しました。立ち上げをほぼ完了し,2007年1月より共同利用実験を開始しています。BL-4Cと比べ10倍以上のフラックスが得られており,回折実験用大強度ビームラインとして充分な性能を達成しています。

 2007年2月以降に立ち上げを行う移相子によって、入射X線の偏光をコントロールする事も可能となります。こちらの進捗状況も随時PFホームページでお知らせしていきます。


●新BL-6C(旧BL-3AのBL-6Cへの移設に関連して)

 新BL-6Cは2006年夏のシャットダウン期間に建設され10月より立ち上げを行ってきましたが,2007年1月より共同利用を開始いたしました。旧BL-3Aの回折計などの装置は新しいBL-6Cに移設され,光学系の制御はSTARSによる汎用制御ソフトウェアで行っています。
このビームラインは佐々木聡教授(東京工業大学)を代表者とする協力ビームラインとなりました。
このビームラインでの研究を計画されている方は,佐々木先生または所内担当 澤(hiroshi.sawa@kek.jp)にご相談ください。

 

BL-28Bブランチの現状

 BL-28Bブランチは,ARPES以外のVSX領域のユーザー,特に光電子顕微鏡(PEEM),原子・分子などのユーザに高分解能,高強度の放射光を利用していただくことを目的として建設を行いました。本ブランチでは分光器の下流にある平面ミラーでビームを横に振ることにより,ブランチへと光を導いており,このためBL-28AとBL-28Bは排他的な利用となっています。
 昨年の夏期シャットダウン中に無事建設を終え,10月の運転からはBL-28Bに光を導くことが出来ております。しかしながら,現状では数分の周期で試料位置での光の位置が数100ミクロン程度変動することが観測されており,現在は,原因を突き止め変動を止めることができるように作業を進めています。


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