2015S2-009
高い時間・空間分解能を活用した表面構造物性研究

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●基本情報
 ●実験責任者:若林 裕助(阪大基礎工)
 ●課題有効期間:2015/10〜2018/9
 ●実験ステーション:3A, 4C, AR-NE7A, AR-NW2A
 ●関連課題:2013S2-001(X線反射率曲線の時分割測定法の開発と応用)

●課題の概要
表面は触媒反応や電気化学反応の場であり,界面はトランジスタに代表される電子デバイスの機能を生じる場である。白金を使わない触媒や,シリコンに変わる電子デバイス材料等,新しい素材の応用を目指す試みが盛んになっている今日,多様な物質の表面や界面に対する原子レベルでの構造理解,及びそれに基づく物性の微視的理解の重要性と需要は過去になく高まっている。本課題では,このような重要性を持つ表面・界面を構造物性の立場で理解する事を目的とする。
表面X線回折の一つであるCTR散乱法は,非破壊で表面から深さ10nm程度の範囲を見る表面構造を観測する手法である。この手法は試料環境を比較的自由に変えることができる上に,相対変位であれば1pmの原子変位も検出できる高感度な手法である。さらに2013S2-001などで開発してきた波長角度同時分散型反射率計・回折計を利用することで,時間分解能1秒程度での広い逆空間領域の測定が可能になっている。ここに挙げた外場依存性の測定,高空間分解能,時間分解能は,表面研究に大きな自由度を与える。
具体的な測定対象としては,触媒,電気二重層,有機半導体,遷移金属酸化物超薄膜等,多岐にわたる物質群を計画している。特に触媒,電気二重層については秒の桁での時間発展が期待される測定対象である。後の2つについては詳細な構造観測,及び外場依存性が興味の中心となる。

●成果発表
 ●論文


 ●PF Activity Report

 ●PFシンポジウム

 ●その他