2018S2-006
コヒーレント軟X線回折によるメゾスコピック領域の磁気イメージング

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●基本情報
 ●実験責任者:山崎 裕一(物質・材料研究機構)
 ●課題有効期間:2018/10〜2021/9
 ●実験ステーション:3A, 4C, 8A, 13A/B, 16A
 ●関連課題:2015S2-007(共鳴X線散乱による磁気テクスチャとそのダイナミクスの観測)
       2012S2-005(外場下共鳴軟X線散乱による構造物性研究)

●課題の概要
 電子の持つ自由度である電荷・スピン・軌道のうち電荷の情報のみを使った従来の半導体エレクトロニクスに対して、スピンの自由度も活用したエレクトロニクス技術であるスピントロニクスが近年盛んに研究されている。材料の物性やデバイスの特性を理解するためには、平均構造だけではなく内部の電子構造が外場に対してどのように応答するかを実空間観測することが重要となり、ナノスケールの空間分解能で磁気秩序や電子状態を観測することが求められる。そのため、メゾスコピック領域における磁気構造、及び電子状態を高時空間分解能でかつ、材料やデバイスが実働している状態を観測するオペランド観測が可能な実験手法の必要性がますます高まっている。
 本研究は、共鳴軟X線散乱を用いたコヒーレント軟X線回折イメージングによるメゾスコピック領域の磁気構造や電子状態の実空間観測を行うことを目的とする。特に、共鳴X線散乱の特性を最大限に活かした、コヒーレントX線回折によるホログラフィー測定や位相回復アルゴリズムによる磁気テクスチャの実空間イメージング、パルス放射光を使った時分割測定による磁気テクスチャの高速ダイナミクス観測、電流・電場・磁場・応力など多彩な外場に対する磁気テクスチャの応答観測を行っていく。これらの研究により、メゾスコピック磁気構造の基礎物性を構造物性・電子物性の観点から解明し、強相関電子系やスピントロニクス物質、機能性材料で観測される創発物性の発現機構や特性の解明を目指していく。

●成果発表
 ●論文


 ●PF Activity Report

 ●PFシンポジウム
●その他