[お知らせ]
PFリング直線部増強計画に伴うビームラインの改編・統廃合について4
2007年9月
*** 先日掲出しました記事中BL-1の閉鎖に関して一部誤りがありましたので、訂正致します(2007/9/6)。
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既にPHOTON FACTORY NEWS等でユーザーの方にはお知らせしていますが、
●可変偏光アンジュレーターを光源とするBL-16の建設
運転の停止とともにBL-16の解体作業が開始され、ほぼ1週間で、ビームラインを撤去、ビームラインハッチを解体し、更地になりました。現在、新しいBL-16ビームラインの設置、真空立ち上げ作業が進められており、秋以降に現アンジュレーターを用いての光学調整を行い、2008年2月の停止後にアンジュレーターの更新を行う予定です。最終的にはAPPLE-U型のアンジュレーターを二台設置し、キッカー電磁石を用いて電子ビームの軌道を10Hz程度で切り替えて偏光変化に由来する微弱信号をロックイン増幅することを目的としていますが、当面は1台のアンジュレーターを設置して、偏光可変を生かした研究を展開する計画です。
●構造生物研究用NE3の建設、NE1の閉鎖と関連するNE5の運用
製薬会社から提案のあった構造生物研究用のビームラインをPF-ARのNE3に建設することは既に報告されていますが、この建設に向けて、PF-AR北東(NE)棟の整理、ビームライン建設の準備作業が進められています。この新しいビームラインは2008年夏の停止期間中に設置予定ですが、2.5ヶ月の内に既存設備の撤去、新ビームラインの建設を行うことは不可能であり、これに先立ち2008年3月の運転終了を以て、NE3A、NE1を閉鎖し、撤去、建設作業に取り掛かります。
NE1Bで行われていた磁気円二色性実験は上記のBL-16で性能を向上して更なる展開がなされることを期待しています。NE3Aの一般的な核共鳴散乱やNE1A1で行われていたコンプトン散乱は、新しい学問分野の開拓に重要な役割を果たしてきました。今後は当該ビームライン以上の性能を有しアクティブに研究が成されている他のビームライン・施設へそれらのアクティビティーを移行して、更なる発展が成されることを期待しています。但し、高圧下での核共鳴散乱に関しては今後NE1で高温高圧下の実験と組み合わせて、PF-ARのシングルバンチ運転の特徴を生かした新たな発展を図ることを計画しています。NE1A2で行われていた臨床応用は現在の地下の診療室で行える臨床応用が一段落したことから、そのアクティビティーを当面終了します。今後の発展的な展開のためには地上部での診療室が不可欠であることから、NE1ビームライン改造計画の中で将来的に診療室を地上に設けられる可能性を確保した設計とする予定です。
PF-AR北東(NE)棟の工事では、中二階デッキやビームラインハッチ、実験ハッチの撤去等の重作業が予定されており、安全確保等の観点から2008年4〜6月期にNE5で実験を行うことが難しくなる可能性があります。今後更に工程を詰めますが、このような可能性があることをご承知おき下さい。
●構造生物研究用BL-1の建設とBL-8の閉鎖
ターゲットタンパクプロジェクトでBL-1に短周期アンジュレーターを光源とする構造生物学研究用のビームラインを建設することとなり、これと干渉する現在のBL-1A、1B、1Cの撤去が必要となっています。PF全体を見渡し、BL-8を閉鎖し、その後にBL-1A、1Bを移設することとしました。このため、BL-8A、8B、8Cを2008年2月中旬で閉鎖し、ビームライン建設準備作業を進めます。BL-1Bは2008年6月末で閉鎖して、BL-8へ移設し、2008年秋よりビームライン立ち上げ作業を行います。一方、BL-1Aについては2008年末を以て閉鎖し、2009年春にかけてBL-8における設置作業を予定しています。このようにBL-1B、1Aの順で移設作業を進め、2009年夏に新しいBL-1を建設する予定でいます。BL-1Cの今後については現在検討中です。
●その先
PFシンポジウム等でも説明しておりますように、その後もBL-13、15等の挿入光源ビームラインの整備を進めていく予定です。ビームラインを新設するためには既設のビームラインのいずれかを統廃合することが必要となります。また昨年の外部評価でも、職員数と比較して多すぎるビームラインの縮減も示されています。このような中、妥当な労力、コストで最大限の成果を上げるためにビームラインの再編成を検討しています。
<<ビームラインの改編・統廃合に関するこれまでのお知らせ>>
2007年2月 お知らせ3
2006年7月 お知らせ2
2005年6月 お知らせ1
pfw3-admin@pfiqst.kek.jp
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