PF研究会「ナノ構造解析・センシングにおける小角散乱の利用高度化の将来展望」開催のお知らせ
- 2008年9月18日(木)-



趣旨:固体、ソフトマターから生物にいたる種々の物質において、ナノ構造は未開拓の領域であり、あらゆる材料科学・技術分野の物質機能の解明や新素材の創成と深く結びついている。特に近年のMEMS(micro electro mechanical systems)やNEMS(nano electro mechanical systems)技術、ナノバイオセンシング技術、界面分子・原子制御技術などの展開は目覚ましく、精密・迅速なナノ構造評価の重要性はますます高まり、その需要は物質基礎科学から産業応用まで広く及んでいる。
PFにおけるX線小角散乱測定は、生命・材料を対象とした基礎研究から応用研究までナノ構造のキャラクタリゼーションに関して、四半世紀の長きにわたって世界的にも極めて重要かつ先進的な役割をはたしてきた。しかし、その間、SAXS-WAXS同時測定、GI-SAXS測定、SAXSと各種同時測定など個別的な技術開発や創意工夫による研究が展開されてきたが、残念ながら根本的な光学系や周辺装置の改良・整備は十分になされてきたとは言えず、そのため、現在のナノ構造解析の科学的・社会的需要に応え得る装置等の改善・一新を行うことが急務となっている。
研究会では、物質基礎科学から産業応用まで広く及んでいるナノ構造評価の重要性、需要の現状を共通の認識として、研究のターゲット、測定の高度化などに関して、今後のPFのX線小角散乱の利用と展開を展望する。

 
会期:2008年9月18日(木)

会場:
高エネルギー加速器研究機構 国際交流センター・交流ラウンジ1,2(茨城県つくば市大穂1-1)(施設案内・マップはこちらをご覧ください。)

提案者:平井光博(群馬大学)(mhirai@fs.aramaki.gunma-u.ac.jp

世話人:伊藤健二(KEK-PF)

参加費:1500円(ポスターセッションの際の昼食代)

交通:
 車  常磐自動車道「桜土浦」インターより東大通りを筑波山方面へ20分
 電車 ○JR常磐線「ひたち野うしく駅」よりバスで「つくばセンター」へ25分、
     「つくばセンター」より「高エネルギー加速器研究機構」へバスで20分
     ○つくばエクスプレス「つくば駅」下車、隣接の「つくばセンター」より「高エネルギー加速器研究機構」へバスで20分。
       つくばエクスプレス時刻表
       つくば駅・KEK間のバス時刻表 
       つくばエクスプレスのホームページ
 バス  東京駅より「つくば号」で「つくばセンター」下車(約1時間)、
     「つくばセンター」より「高エネルギー加速器研究機構」へバスで20分
 詳しくは「KEKまでの交通」をご覧下さい。

参加申込み:下記の参加申込みフォームよりお申込みください。
         今回、一般参加の方の旅費のサポートはございませんのでご了承ください。宿泊予定のない方は当日まで受け付けます。
         宿舎利用をご希望の方は、共同利用者支援システムhttps://ganko1.kek.jp/uskek/よりご予約下さい。
         (予約にはユーザー登録が必要となります。)

 

プログラム

9月18日(木)
8:30- 受付
9:00-10:05

開会(研究会の概要説明):平井光博(群馬大学大学院工学研究科)

セッションI :座長 野島修一    

10:05-10:20 休憩
10:20-10:50

セッションII :座長 奥田浩司  

10:50-11:50 招待講演1:座長 瀬戸秀紀
   高分子研究における放射光X線の役割:中性子、ミュオンとの相補利用を視野に入れて(60分):金谷利治(京都大学化学研究所) [講演ファイル(1.89MB)]
11:50-13:50

昼食とポスターセッション

  1. 溶液中のポリ-L-グルタミン酸の局所構造の解析:清水繁(日本大学理工学部) [講演ファイル(272KB)]
  2. 高分子のせん断流動結晶化におけるin-situ X線散乱法をもちいたナノ構造観察:松葉豪(京都大学化学研究所) [講演ファイル(536KB)]
  3. 不均一を伴うNIPA/SA乾燥ゲルのX線小角散乱:原一広(九州大学大学院工学研究院) [講演ファイル(1.59MB)]
  4. 浸透圧下における糖脂質を含むリボゾームの構造変化:小内輝明(群馬大学大学院工学研究科) [講演ファイル(740KB)]
  5. 金ナノロッド成長過程のその場観察とビームモニター装置の開発:森田剛(愛知教育大学) [講演ファイル(1.94MB)]
  6. Toll様受容体の溶液構造:松嶋範男(札幌医科大学保健医療学部) [講演ファイル(396KB)]
  7. 異常分散効果を用いた小角散乱法による高分子薄膜中の金属イオン分布の解析:杉山正明(京都大学原子炉実験所) [講演ファイル(1.25MB)]
  8. 小角散乱によるsHSP19.9、20.8の会合特性:藤澤哲郎(岐阜大学大学院工学研究科)
  9. BL10Cを利用した巨大糖蛋白質のキャラクタリゼーション:渡邊康(農研機構・食品総合研究所)
  10. Zr基金属ガラスのナノ準結晶の解析:柏谷悠介(京都大学大学院工学研究科) [講演ファイル(256KB)]
  11. クライオストップフロー法による蛋白質フォールディンぐ初期過程の研究:木原裕(関西医科大学) [講演ファイル(956KB)]
 
13:50-14:50

セッションIII:座長 猪子洋二

14:50-15:05 休憩
15:05-15:50

セッションIV:座長 高橋浩

15:50-16:50 招待講演2:座長 平井光博
   バイオセンシングの現状と展望(60分):軽部征夫(東京工科大学、産業技術総合研究所バイオニクス研究センター) [講演ファイル(2.88MB)]
16:50-17:25 座長:平井光博
   BL現状報告と将来像パネルディスカッション:奥田浩司、猪子洋二 [講演ファイル(552KB)]
17:25

閉会の辞:猪子洋二

 


2013-09-13 by pf-sec@pfiqst.kek.jp